【医師監修】エイジングケアとは?始めるタイミングや具体的なケア方法を解説します

【医師監修】エイジングケアとは?始めるタイミングや具体的なケア方法を解説します

「エイジングケアってどんなもの?」「いつから始めるべきかわからない……」そのような人のために、本記事ではエイジングケアを始めるタイミングやケアの方法、若々しさを保つために摂るべき栄養素や美容成分など年齢に応じたお手入れの基本を解説します。「まだ早い」「もう遅い?」と感じている人も、今できることから取り組んでみませんか?

  • エイジングケアとは?
    • 肌老化やエイジングサインの原因は?
  • いつから始める?エイジングケアをスタートするタイミング
  • 具体的なエイジングケアの方法
    • 紫外線対策
    • 洗顔
    • 保湿
    • 生活習慣の改善
  • エイジングケアに取り入れたい!おすすめ成分
    • コラーゲンペプチド
    • ヒアルロン酸
    • プロテオグリカン
    • アスタキサンチン
    • プラセンタエキス
  • エイジングケアは気になった時が始め時!

エイジングケアとは?

エイジングケアとは?

エイジングケアは年齢に応じたケアを指す言葉です。肌の状況に合わせたスキンケアや化粧品の使用がその代表例ですが、年齢を重ねるにつれ低下する体の機能と向き合い、食生活や睡眠などの生活習慣を見直すことや、不足しがちな栄養をサプリメントなどで補うインナーケアもエイジングケアに含まれます。

肌老化やエイジングサインの原因は?

加齢によって低下する体の機能の中でも、特に見た目に現れやすいのが肌の老化です。

20代後半になると、肌の代謝が低下し始めることでコラーゲンやヒアルロン酸の産生量が減少し、エイジングサインが出始めます。エイジングサインとは、以下で示すような加齢にともなう肌の変化のことです。

  • シミ
  • シワ
  • 乾燥
  • くすみ
  • たるみ

上記であげた以外に、ほうれい線の目立ちや化粧崩れなどの肌の変化も、肌老化のサインと言われています。スキンケアではクレンジング、洗顔、保湿といった基本を丁寧に行いつつ、乾燥小じわが気になりやすい目もとや口もとの保湿ケアにも注力しましょう。

いつから始める?エイジングケアをスタートするタイミング

いつから始める?エイジングケアをスタートするタイミング

肌が生まれ変わる仕組みであるターンオーバーの周期は年齢を重ねるにつれ長くなります。
周期が長くなると肌の乾燥やごわつき、毛穴の目立ちなどが現れやすくなるため、これらが気になりだしたら、年齢に応じたケアを始めるタイミングと考えてよいでしょう。

30代に入ってからシミやたるみを気にしてエイジングケアを始める人が多いですが、中には生活習慣の乱れから、20代前半でエイジングサインを感じる人も。シミ、シワ予防の観点からも、早めに検討しておくことをおすすめします。

具体的なエイジングケアの方法

具体的なエイジングケアの方法

ここからは、エイジングケアの具体的な方法について紹介します。

紫外線対策

紫外線は肌のシミや深いシワ、たるみ、くすみなど、様々な肌トラブルの原因になります。紫外線による細胞へのダメージが大きいというだけでなく、紫外線が肌に当たることで活性酸素を増やしてしまい、酸化ストレスによって肌の老化が早まることに。

曇りの日や室内であっても、日焼け止めを塗り、紫外線対策を徹底しましょう。外出時はサングラスや帽子なども活用して直射日光を避けてください。紫外線を浴びてしまった場合は、冷やしたタオルやローションで肌の熱を冷ましましょう。熱がとれたら、刺激の少ない化粧水やクリームで十分な保湿ケアを。

シミを残さないために、抗酸化作用のあるビタミンA(ベータカロテンもビタミンAに変換されるカロテノイドの一種)、ビタミンC、ビタミンEを含む野菜・果物を摂ることもおすすめです。

洗顔

洗顔は、ぬるま湯で行いましょう。体温より熱いお湯での洗顔は必要な皮脂まで奪い、乾燥を助長させるためNGです。洗顔料は肌にやさしい成分や保湿成分の入ったものを選びましょう。

洗顔中・洗顔後ともに、顔をゴシゴシこするのもよくありません。肌にとっては大きな刺激となってしまいます。

毛穴や角栓、肌のごわつきなどが気になる場合は洗顔にプラスして、不要な角質を取り除くケアも検討しましょう。自宅でできるケアにはゴマージュやスクラブの活用およびピーリングなどがあります。

ゴマージュは天然由来成分の粒子が入ったクリームを肌になじませ、余分な角質を浮かせて除去するアイテム。スクラブは細かい粒子で物理的に肌を磨いて角質を落とすものです。ピーリングは、酸などを含むピーリング成分で角質を溶かして絡め取ることで、古い角質や老廃物を除去します。

いずれもターンオーバーの乱れによって蓄積された古い角質を除去し、肌のキメを整えることが期待できますが、摩擦や薬剤が肌の刺激になるため、アイテムごとの使用方法と頻度を厳守しましょう。

保湿

加齢とともに、肌が水分を保持する能力(保水力)は減少します。肌の乾燥はシワなど、ほかの肌トラブルの原因にもなるため、保湿はエイジングケアの肝とも言われています。

洗顔後、化粧水で水分を補ったら、乳液やクリームなどの油分が含まれたスキンケアアイテムで蒸発を防ぎましょう。乾燥しやすい目もとなどはアイクリームを使ったケアもおすすめです。化粧水や乳液といった基礎化粧品に加えて美容液を取り入れるのも効果的。肌にハリや弾力を補うことで、若々しい印象をキープできます。

関連記事:【医師監修】正しい保湿ケアの方法とは?季節に合わせた乾燥対策のポイントも

生活習慣の改善

日々の健康はもちろん、若々しい印象を保つためにも生活習慣の改善に取り組みましょう。

バランスのよい食生活を心がけることが第一ですが、特に肌の材料となるタンパク質は重視して摂りたい栄養素です。肉、魚、卵、大豆、乳製品などで摂取しましょう。トマトやかぼちゃ、ピーマンなどの緑黄色野菜には肌や粘膜を正常に維持するカロテンのほか、シミ予防やターンオーバーの促進に役立つビタミンCが豊富に含まれます。また、代謝をキープして老廃物の排出を促すために、水分もしっかり補給してください。

睡眠中には成長ホルモンの分泌が盛んになり、肌のターンオーバーを促進します。質のよい睡眠がとれるよう、寝室の照明や枕の高さなど睡眠環境も今一度見直してみましょう。

関連記事:乾燥肌は体の内側から改善! 食事のポイントやおすすめの栄養素を紹介

エイジングケアに取り入れたい!おすすめ成分

エイジングケアに取り入れたい!おすすめ成分

最後に、エイジングケアに取り組む上で知っておきたい成分を紹介します。

コラーゲンペプチド

美肌に欠かせない成分、コラーゲンは年齢を重ねるにつれ体内で生成される量が減っていく栄養素のひとつです。牛すじ、鶏の手羽、豚足などの食材から摂取できますが、これらの食品は脂肪も多く含んでいるためなるべく控えたい人もいらっしゃるでしょう。そんな時には、コラーゲンをより吸収しやすいよう分解した「コラーゲンペプチド」を含むサプリメントや栄養ドリンクがおすすめです。

ヒアルロン酸

優れた保水性を持ちますが、こちらも加齢とともに減少する成分です。肌にうるおいを与えるのに欠かせないため、エイジングケアでも積極的に取り入れましょう。化粧品などに保湿成分として配合されているほか、美容ドリンクなどにも含まれています。

プロテオグリカン

ヒアルロン酸同様保水性に優れた成分です。牛・豚・鶏の軟骨、干しえび、うなぎなどの食品に含まれています。肌の構成要素であるコラーゲンや、肌のうるおいを保つヒアルロン酸の生成にも関わるなど、エイジングケアで重要な役割を果たします。

アスタキサンチン

鮭などに含まれる赤い色素成分で、強い抗酸化作用を持ちます。トマトのリコピンやニンジンのベータカロテンなどと同じ、カロテノイドの一種です。

プラセンタエキス

動物の胎盤(プラセンタ)から抽出したエキスで、エイジング成分として注目されています。アミノ酸、ビタミン、ミネラル類などの栄養素を含み、美肌を目指す人にはうってつけです。肌の再生力や保湿力を高めるだけでなく、肌代謝の促進、抗炎症作用、抗酸化作用など、様々な効果が期待されています。

エイジングケアは気になった時が始め時!

年齢を重ねるにつれ体の機能が低下するのは避けられませんが、スキンケアを徹底し、生活習慣の改善に努めれば、見た目の印象や体の健康を若々しくキープできます。その上で、不足しがちな栄養素をサプリメントで補う、美容成分を多く含むスキンケアアイテムを選ぶ、美容皮膚科に相談するなど、エイジングケアのアクションをプラスしてみてはいかがでしょうか。

監修者写真

監修者
福井 美典  医師
(糖尿病専門医・抗加齢医学専門医・救急科専門医・総合内科専門医・栄養療法医・美容皮膚科医)

からだにやさしい血糖値コントロールを基本に、低糖質・高たんぱくの食事の大切さを、自ら栄養指導をおこなう。分子栄養学に基づき、不足栄養素を補うことで、からだの細胞を活性化させる治療法を取り入れている。
野菜ソムリエの知識を生かし、栄養素が効率良く摂れる食べ合わせを意識したレシピを考案。美容皮膚科診療においては、美容施術のみならず、栄養療法を基本としたインナーケアにも尽力している。

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