乾燥肌は体の内側から改善! 食事のポイントやおすすめの栄養素を紹介

乾燥肌は体の内側から改善! 食事のポイントやおすすめの栄養素を紹介

外界からのバリアとなっている肌は乾きのダメージを受けやすく、とくに冬の時期は乾燥肌に悩む人も多いのではないでしょうか?

乾燥肌の対策にはスキンケアだけでなく、食生活による体の内面からの対策もとても大切です。今回は乾燥肌のメカニズムと、食事のポイントについてお伝えします。

  • 乾燥肌のメカニズム
    • 肌が乾燥する原因
    • 「ターンオーバー」とは
  • 乾燥肌の人が摂るべき食べ物や栄養素
    • 基本は栄養バランスの整った食事
    • 摂取すべき栄養素
    • 発酵食品や食物繊維で腸内環境を意識
  • 食事のポイント
    • 食材・栄養素の偏りをさける
    • 様々な種類のタンパク質を摂取する
    • 野菜は効率的に摂取する
  • まとめ
 

乾燥肌のメカニズム

肌の乾燥とは、肌の水分・脂質が不足して、潤いがなくなっている状態であり、ドライスキンとも言われます。

肌が乾燥する原因

空気が乾燥すると肌の水分が失われやすく、空気が乾燥しやすい冬の時期は乾燥肌を招きやすくなります。

また、紫外線によるダメージを受けると、肌を守るバリア機能が低下します。バリア機能とは外部からの刺激から肌を守り、内部の水分・脂質が逃げるのを防ぐ機能です。バリア機能が低下した肌は水分が逃げやすくなり、肌が乾燥する要因となります。

肌のバリア機能が低下する要因について、もう少し詳しく見ていきましょう。

「ターンオーバー」とは

「ターンオーバー」とは

私たちの肌は、一定のサイクルで生まれ変わっています。そうした肌の代謝の仕組みは「ターンオーバー」と呼ばれ、ターンオーバーの周期が乱れることで、肌のバリア機能低下や肌荒れ、ニキビなどの原因となります。

肌は表皮・真皮・皮下組織の3つの層で構成されており、スキンケアにとって重要となるのは「表皮」です。肌は表皮の一番底の「基底層」で新しい細胞が生まれ、それらが上に押し上げられ、古い細胞が剥がれ落ちることで生まれ変わります。

ターンオーバーの周期は明確ではなく、30日~60日と年齢や部位によっても異なりますが、このサイクルが乱れると、古い細胞がいつまでも角質層にて滞留することになり、バリア機能が低下します。

ターンオーバーの乱れにより肌のバリア機能が低下すると、紫外線やホコリなど外部からの刺激を受けやすく、肌内部から水分の蒸発を防ぐことができなくなるため、肌の乾燥が進むのです。

ターンオーバーの乱れにはスキンケアだけでなく、「栄養バランスの取れた食事」「適度な運動」「十分な睡眠」など体の内側から対策するインナーケアも必要となります。

乾燥肌の人が摂るべき食べ物や栄養素

乾燥肌の人が摂るべき食べ物や栄養素

乾燥肌の人は栄養バランスのとれた食事をベースに、肌に良い栄養素を積極的にとることが望ましいです。

基本は栄養バランスの整った食事

食べ物が口から入り、吸収、代謝されるためには、様々な栄養素の働きが必要です。そのため特定の栄養素に偏った食事をとると、健康な肌に必要な栄養素が不足し、肌荒れや乾燥肌を招きます。

タンパク質、脂質、炭水化物に加え、ビタミン、ミネラル、食物繊維、水分をバランス良く摂取することが大切です。

タンパク質(Protein)、脂質(Fat)、炭水化物(Carbohydrate)のバランスを意味する「PFCバランス」については下記にて詳しく紹介しています。

関連記事:【管理栄養士監修】理想のPFCバランスや食事とは?

摂取すべき栄養素

ビタミン全13種類の中でもとくに「ビタミンACE(エース)」と呼ばれる3つのビタミンには、体の老化を促進する「活性酸素」の働きを抑える抗酸化作用があります。

そのほか、タンパク質や亜鉛も欠かせない栄養素になります。肌に関係する栄養素を下記より確認しましょう。

栄養素 特徴 含まれる食材
ビタミンA 皮膚や粘膜の健康維持を助けます。

緑黄色野菜に含まれるβカロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変わります。
  • にんじん
  • ほうれん草
  • レバー
  • うなぎ
  • など
ビタミンC 皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、抗酸化作用を持ちます。
コラーゲンの生成にも関わります。
  • 赤ピーマン
  • ブロッコリー
  • じゃがいも
  • 甘柿
  • いちご
  • など
ビタミンE 抗酸化作用により、体内の脂質を酸化から守り、細胞の健康維持を助けます。
  • アーモンドなどのナッツ類
  • モロヘイヤ
  • など
ビタミンB6 タンパク質からのエネルギーの産生と皮膚や粘膜の健康維持を助けます。
  • 鶏肉
  • レバー
  • マグロなどの魚の赤身
  • にんにく
  • など
亜鉛 皮膚や粘膜の健康維持を助けます。
タンパク質の代謝に関わり、健康の維持にも役立ちます。
  • レバー
  • 牡蠣
  • 枝豆
  • など

発酵食品や食物繊維で腸内環境を意識

食事によるインナーケアでポイントになるのが「腸内環境」です。腸内には多種多様な細菌が生息しており、顕微鏡で覗くとお花畑(フローラ)のようになっていることから、腸内フローラと言われています。腸内フローラには善玉菌、悪玉菌、日和見菌がバランスを保ちながら様々な役割を果たしています。

腸内環境が悪化し、悪玉菌が増えると腸内では腐敗物質が発生します。腐敗物質は血液とともに全身をめぐり、肌にも影響します。腐敗物質が皮膚に到達することで、角化細胞の正常な分化を抑制しターンオーバーのリズムが崩れ、乾燥肌の要因となってしまうのです。

腸内環境を整えることは、肌の乾燥予防だけでなく、肌荒れやニキビなどの肌トラブル解消も期待できます。

腸内環境を整える食べ物

納豆、漬物、甘酒、ヨーグルトなどの発酵食品には、腐敗物質の増加を抑制する善玉菌が豊富に含まれており、腸内の環境を整えてくれます。これらは菌そのものの作用によって腸内環境を改善し、プロバイオティクスと呼ばれています。

また水溶性の食物繊維は整腸作用があり、不溶性の食物繊維は腸の蠕動(ぜんどう)運動を促し、便通を促進する作用があります。これらはプレバイオティクスと呼ばれ、ともに腸内環境を整える働きをしてくれます。

乾燥肌予防のためにも、まずは腸内環境を整える食べ物を意識的に摂取してみてはいかがでしょうか。

関連記事:【管理栄養士監修】腸内環境を整える方法や、食べ物との関係を解説

食事のポイント

食事のポイント

食事をする際にちょっとしたポイントを押さえながら、食材や食品を選ぶと乾燥肌予防につながります。

食材・栄養素の偏りをさける

食材に含まれる栄養素には、それぞれ異なる働きがあり、偏った食生活では肌の健康に必要な栄養素が不足する恐れがあります。

たとえば、コンビニでお弁当を買う時はお浸しなど野菜の副菜をつける、中華丼や豚汁など肉や魚に野菜も摂れる具沢山なものを選ぶなど、できるだけバランスのよい食事を心がけましょう。

普段の食事全てを改善することは困難です。まずは食材の偏りをなくすことから始めてみてはいかがでしょうか。

様々な種類のタンパク質を摂取する

細胞の15%を占める構成要素のタンパク質も、インナーケアには欠かせない栄養素の1つです。タンパク質は、アミノ酸スコア(必須アミノ酸の含有バランスを評価するための数値)と体への吸収性の違いによって動物性タンパク質と植物性タンパク質に分けられます。
肉、魚、大豆など複数の品目を組み合わせることで、それぞれの栄養素をバランス良く摂取できるため、1日の食事で偏りなく摂取することが大切です。

野菜は効率的に摂取する

野菜には抗酸化作用や、食物繊維など乾燥肌予防には嬉しい栄養素が多く含まれています。
生野菜は、一度の食事で多く食べるのは難しいですが、加熱することでカサが減り食べやすくなります。鍋やスープなどの汁物であれば水に溶けやすい栄養素も汁ごと食べることができ、野菜を効率的に摂取できます。

まとめ

乾燥肌には、肌の細胞が生まれ変わる代謝の仕組み「ターンオーバー」の乱れが関係します。スキンケアによる乾燥肌予防は大切ですが、乾燥肌のメカニズムを理解すると、体の内側から対策するインナーケアの重要性が見えてきます。

とくに腸内環境は肌と密接な関係があり、腸内環境を整える発酵食品や食物繊維の摂取は、乾燥肌予防が期待されます。また肌に良いとされる各種ビタミンの摂取に加え、バランスの良い食事や効率的な野菜の摂取など、日々の食生活への意識も欠かせないポイントです。

まずは食生活を見直し、足りない栄養素はビタミン剤やサプリメントで補うのも1つの選択肢になります。乾燥から肌を守るために、体の内側から対策・アプローチしてみましょう。

監修者写真

執筆者
竹内ひろみ 自然派料理研究家(管理栄養士・国際中医薬膳師)

予防医学、食育の視点に立ち、食全般に関わる提案をメディア、セミナーなどを通じて行う。料理研究家としてココロとカラダに優しい料理の発信を行う傍ら、食関連の事業においては、地域に根差した食文化の伝達、農家とのコラボーションによる地産地消の普及などにも努めている。
特定保健指導や大学漕艇部の食事管理に携わり、メタボ予防、スポーツ栄養指導にも力を入れている。

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