【医師監修】正しい保湿ケアの方法とは?季節に合わせた乾燥対策のポイントも

【医師監修】正しい保湿ケアの方法とは?季節に合わせた乾燥対策のポイントも

「肌の乾燥対策のため、保湿しようと考えるけれど、効果的なスキンケアがわからない……」
そんなお悩みはありませんか?

肌が乾燥すると、毛穴の開きや肌のごわつきなど、さまざまな肌トラブルが起こりやすくなってしまいます。そこで今回は、正しい保湿ケアの方法についてお伝えします。

  • 保湿ケアは年中無休!季節ごとの重要アクションは?
    • 春夏は「隠れ乾燥」に注意
    • 秋冬は「部屋の加湿」も重要
  • 保湿に効果的な「基礎化粧品」の使い方
    • 化粧水の役割と使い方
    • 乳液・クリームの役割と使い方
  • プラスアルファで取り入れたいスペシャルケア
    • 毎日のお手入れに「美容液」をプラス
    • 紫外線を浴びた日や乾燥が気になる日は「フェイスパック」
    • 髪や爪の保湿ケアには「オイル」を活用
    • 体の内側からのアプローチも
  • 保湿しすぎはトラブルのもと!適度な保湿ケアのポイント
    • 使用量、使用頻度を守る
    • スチーマー、加湿器の使い方にも注意
  • 季節ごとの正しい保湿ケアで乾燥対策しよう!

保湿ケアは年中無休!季節ごとの重要アクションは?

保湿ケアは年中無休!季節ごとの重要アクションは?

肌の保湿ケアは角質層のバリア機能をすこやかに維持するため、一年を通して取り組む必要があります。まずは季節ごとに見落としがちなアクションを見てみましょう。

春夏は「隠れ乾燥」に注意

保湿ケアに取り組む必要があるのは、空気が乾燥する冬だけではありません。季節の変わり目や花粉シーズンは外的刺激で肌が敏感に傾きがちです。そのため、保湿ケアがより重要になります。

春と夏は、肌のべたつきが気になり、つい保湿ケアをおろそかにしてしまう人もいるのではないでしょうか。この時期は紫外線などの影響で肌が乾燥しやすいため、気づかないうちにインナードライ(隠れ乾燥)に陥りやすいのです。そのため、化粧水だけでなく、乳液も毎日使って乾燥を防ぎましょう。

秋冬は「部屋の加湿」も重要

保湿ケアというと、化粧水や乳液を使った肌の保湿ばかりに意識が向きがちですが、乾燥シーズンは加湿器などを活用して部屋の湿度を適切に保つことも重要です。これにより、肌の水分が蒸発するのを防ぐことができます。静電気の発生も抑えられるので、髪へのダメージも防げます。

空気が乾燥していると、風邪やインフルエンザにもかかりやすくなります。そのため、流行時期である10月~3月頃は、部屋の加湿にも取り組むと良いでしょう。加湿器がない場合は、濡れたタオルを部屋干しするだけでも、乾燥対策になります。

保湿に効果的な「基礎化粧品」の使い方

保湿に効果的な「基礎化粧品」の使い方

洗顔や入浴後などのタイミングで、日常的に肌に水分と油分を適切に補給することが、乾燥予防ケアの基本となります。ここでは、「基礎化粧品」の役割と使い方について確認しましょう。

化粧水の役割と使い方

化粧水は、洗顔や入浴後の素肌に最初に使うアイテムです。角質層にうるおいをチャージする目的で使用します。

入浴後は特に乾燥しやすいので、顔の水分を拭いたら、すぐに化粧水を使うことが大切です。たとえば、とろみのない化粧水をミスト容器に入れて使用すると、コットンや手に取らずにシュッと手軽に保湿できて便利です。さらに、細かい粒子でスプレーするため、化粧水の成分を顔全体に均一にスプレーすることができ、通常タイプの化粧水と比べて肌なじみが良いというメリットもあります。ミストタイプの化粧水は、メイクの上からも使用できるため、乾燥が気になったタイミングで使用できるのもうれしいポイントです。

乳液・クリームの役割と使い方

肌のうるおいをキープするには、水分のほかに油分も必要です。乳液やクリームには肌の表面を油分で覆い、うるおいを閉じ込める役割があります。

乳液とクリームは基本的な成分は同じですが、その差は、水分と油分の配合量のバランスにあります。商品によって異なりますが、クリームは乳液よりも油分を多く含むことが一般的です。 また、使用感も異なり、乳液はしっとり、クリームは重みのあるテクスチャーです。季節や自分の好みで使い分けると、保湿ケアをオールシーズン快適に続けられるでしょう。

乳液やクリームをより効果的に使う方法は、手の平に広げて温めてからつけることです。テクスチャーの固いクリームも適度に溶け、肌に均一になじませやすくなります。

プラスアルファで取り入れたいスペシャルケア

プラスアルファで取り入れたいスペシャルケア

化粧水、乳液、クリームは、肌にうるおいを与えるために使用する基礎化粧品です。ここに他のアイテムもプラスすることで、保湿ケアの効果を高めることができます。

毎日のお手入れに「美容液」をプラス

美容液には保湿成分以外にも様々な美容成分が含まれており、目的にあわせて成分を選ぶことでプラスアルファの美容効果を得られます。例えば、目元や口元は乾燥による小ジワが目立ちやすいので、美容液でハリや弾力のケアをするのが良いでしょう。

美容液を使う際の注意点として、使うタイミングがあります。実は美容液には、化粧水の前に使うタイプと、化粧水の後に使うタイプがあります。順番を間違えて使用すると、せっかくの効果が低減してしまいます。アイテムごとに記載してある使用順は、しっかり守って使用することが大切です。

紫外線を浴びた日や乾燥が気になる日は「フェイスパック」

週に1~2回を目安に、フェイスパックを使用するのも良いでしょう。保湿ケアはもちろん、ニキビ対策や美白効果など、フェイスパックには様々な種類があります。その時の用途によって、使用するパックを選んでみてください。

特に、外で紫外線を長く浴びた日は、夜にフェイスパックによる保湿ケアを取り入れることがおすすめです。シミ対策では、シミの色素であるメラニンの生成を抑えることが重要ですが、このために欠かせない「冷やすこと」と「保湿」をひと手間にまとめられ、時間がない時でも効率的にケアができます。

髪や爪の保湿ケアには「オイル」を活用

乾燥を気にしたほうが良いのは髪や爪も同じです。髪や爪には、ヘアオイルやネイルオイルを使うと良いでしょう。乾燥を防いで、ツヤをキープすることができます。

また、肌と同様に、髪も紫外線対策をすることが大切です。帽子や日傘を使用し、直射日光を浴びないようにすると髪のうるおいが保たれ、自然なツヤをキープしやすくなります。

体の内側からのアプローチも

保湿ケアは外側から行うことに加え、内側からのアプローチも意識しましょう。肌の乾燥が気になるときには、栄養バランスのとれた食事をベースに、肌に良い栄養素を積極的にとることも重要です。

ビタミン全13種類の中でも、特に「ビタミンACE(エース)」と呼ばれる3つのビタミンには、体の老化を促進する「活性酸素」の働きを抑える抗酸化作用があります。

関連記事:乾燥肌は体の内側から改善! 食事のポイントやおすすめの栄養素を紹介

保湿しすぎはトラブルのもと!適度な保湿ケアのポイント

保湿しすぎはトラブルのもと!適度な保湿ケアのポイント

使用量、使用頻度を守る

乾燥が気になると、ついつい、保湿ケアを沢山したくなりますが、やりすぎは逆効果です。必要以上に保湿を行うと、肌が本来持っているバリア機能が十分に働かなくなってしまい、肌トラブルが起こりやすくなってしまいます。保湿ケアは、多すぎても少なすぎても良くありません。アイテムごとの適切な使用量、頻度を守るようにしましょう。

また、特に保湿力が強いアイテムはつけすぎると、ニキビや毛穴つまりなどの原因にもなります。自分の肌や髪の乾燥に合わせて調整するようにしましょう。

スチーマー、加湿器の使い方にも注意

顔に当てるスチーマーは、スキンケア前の肌のコンディションを整えるのに効果的です。しかしこちらも、使いすぎるとかえって水分が蒸発しやすくなってしまうので、やりすぎには気を付けましょう。

また、「部屋用の加湿器を、顔用のスチーマーとして代用できないか」と考える人もいるかと思います。しかし、この二つは仕様が異なる為、代用することはできません。加湿器はあくまでも部屋の加湿用として、切り分けて考えるようにしましょう。

季節ごとの正しい保湿ケアで乾燥対策しよう!

このように、正しい保湿ケアにはいくつかのポイントがあります。自己流の保湿ケアを続けていると、スキンケアアイテムが十分な効果を発揮できず、かえって乾燥を招いてしまうことも。保湿ケアの基本を守りつつ、季節に応じてカスタマイズすることで、肌や爪、髪のうるおいを保ちましょう。

監修者写真

監修者
福井 美典  医師
(糖尿病専門医・抗加齢医学専門医・救急科専門医・総合内科専門医・栄養療法医・美容皮膚科医 )

からだにやさしい血糖値コントロールを基本に、低糖質・高たんぱくの食事の大切さを、自ら栄養指導をおこなう。分子栄養学に基づき、不足栄養素を補うことで、からだの細胞を活性化させる治療法を取り入れている。
野菜ソムリエの知識を生かし、栄養素が効率良く摂れる食べ合わせを意識したレシピを考案。美容皮膚科診療においては、美容施術のみならず、栄養療法を基本としたインナーケアにも尽力している。

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