ロコモって?
運動器の障害のために、移動機能の低下をきたした状態を、「ロコモティブシンドローム」=ロコモといいます。ロコモが進行すると、寝たきりなどの原因となりやすく、要介護や要支援にも深く関係します。
ロコモの進行が招く悪循環
要介護・要支援の一番の原因は、骨折や関節の病気など、運動器の障害です※。運動器の障害は、ロコモとなる大きな原因ですが、さらにロコモを進行させてしまう要因となるのが、筋力の低下です。加えて筋力の低下は、身体機能・運動量の低下をもたらし、それによってエネルギー消費量も低下。さらに食事量も低下することで、低栄養状態を引き起こす恐れがあります。
※運動器の障害:骨折転倒・関節疾患・脊髄損傷の合計
厚生労働省2019年国民生活
基礎調査の概況より改変
年齢に伴う体内の変化
骨量や筋肉量のピークといわれているのは、20~30代。その後、運動などで刺激を与え、栄養を適切に摂ることで、よい状態は維持されます。ただし、50代からは加齢の影響もあり、ケガや病気なども関係し、ロコモになりやすくなるといわれています。
要注意は、30~40代! この若い頃に適切な運動などで体作りをしておかなければ、この年齢あたりから体の衰えを感じやすくなり、のちにロコモの可能性が高まります。30~40代の方は、普段から適切な運動などで体作りをして、ロコモ予防に取り組みましょう。
※「日本老年医学会雑誌47巻1号(2010:1)
日本人筋肉量の加齢による特徴」より改変
日常生活でできる工夫
普段から体を動かしたり、食生活に配慮することは、ロコモのリスクを下げることにつながります。ご家族やお友だちと一緒に取り組めば、喜びや楽しさもアップしますよ。
たとえば..
- 移動の際は、車ではなく歩いたり自転車を利用する。
- 歩幅を広くして、速く歩く。
- エレベーターやエスカレーターではなく、階段を使う。
- 筋トレやストレッチをする。
- 地域のスポーツイベントに参加する。
※厚生労働省「アクティブガイド」を加工して作成