青汁に含まれる大麦若葉の栄養素を詳しく解説します

青汁に含まれる大麦若葉の栄養素を詳しく解説します

現代人の栄養補給に役立つ青汁。多くの青汁は原材料に大麦若葉が含まれていますが、大麦若葉とはいったいどんな植物なのでしょうか。大麦若葉の成分や栄養素を詳しく解説します。

  • 青汁に含まれる「大麦若葉」とは?
  • 大麦若葉に含まれる成分・栄養素
    • 食物繊維
    • ビタミンB2
    • ビタミンE
    • カルシウム
    • 葉酸
    • 鉄分
  • 大麦若葉を含む青汁はこんな人におすすめ!
    • 妊娠を考えている女性
    • 毎日スッキリしたい人
    • 野菜不足が気になる人
  • 大麦若葉を含む青汁で、手軽に健康サポート!

青汁に含まれる「大麦若葉」とは?

あなたは足りてる?一日の野菜摂取目標量

大麦若葉とは、イネ科の植物「大麦」が実をつける前に収穫する若い葉のこと。その中でも、新芽の時期に刈り取る大麦若葉はビタミン、ミネラルをはじめ、健康のために摂りたい栄養素を豊富に含んでいます。

大麦若葉は葉が硬く、料理に用いることが難しいため、青汁のように繊維が気にならない形に加工されて飲まれています。粉末に加工すれば活用の幅はさらに広がり、クッキーやケーキの生地に混ぜると、爽やかな香りと鮮やかな若葉色が楽しめることも魅力です。

中央アジアを原産とする大麦は、世界でもっとも古くから栽培されていた作物のひとつ。栽培過程においては、畑で芽吹いた麦を足で踏みつける「麦ふみ」が特徴的で、この工程には霜の害を防ぐ、根の張りを良くするなどのねらいがあります。

大麦若葉に含まれる成分・栄養素

大麦若葉に含まれる成分・栄養素

大麦若葉には、ビタミンやミネラル、そして特に食物繊維が豊富に含まれています。大麦若葉に含まれる成分や栄養素について、詳しく見ていきましょう。

食物繊維

食物繊維は腸の働きを正常に保つために欠かせない食品成分で、野菜や穀物、豆、きのこ、いもなどにも多く含まれます。小腸で消化・吸収されないためエネルギー源にはなりませんが、健康のために毎日の食事で意識的に摂る必要があります。

食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」があり、大麦若葉は水に溶けにくい性質を持つ「不溶性食物繊維」を豊富に含んでいます。2種類の食物繊維をバランス良く摂ることが大切です。

水溶性食物繊維 ・糖質の吸収の速度を緩やかにし、食後の血糖値の上昇を抑える
・コレステロールを吸着して体外に排出することで、血中のコレステロール値を低下させる
・ナトリウムを排出して高血圧を予防する
不溶性食物繊維 ・吸水性が高く、便の容積を増やすことでスムーズな排便を促す
・排便の際、有害物質を吸着・排出することで、腸をきれいにして大腸がんのリスクを下げる

ビタミンB2

ビタミンB2は、脂質や糖質をエネルギーとして消費する際のサポートをする成分です。皮膚や粘膜の細胞を再生する働きを持っており、不足すると肌荒れや口内炎などが起こることもあります。水溶性のビタミンで身体に長く貯めておくことが難しいため、毎日の食事で意識的に摂りましょう。牛乳や乳製品、肉や魚、豆類に多く含まれます。

ビタミンE

ビタミンEは、様々な働きを持つ、人体には欠かせないビタミンです。特に抗酸化作用に優れており、コレステロールや中性脂肪などの体内の脂質を酸化し、過酸化脂質を生成する活性酸素を抑制する働きで知られています。アーモンドなどのナッツ類や魚介類、豆類、野菜などから摂取できます。

カルシウム

カルシウムは骨や歯の主な構成成分であり、不足すると骨がもろくなってしまったり、ちょっとした転倒でも骨折してしまったりするおそれも。さらにカルシウムは筋肉の収縮や神経の情報伝達など、身体の機能を正常に保つために欠かせないため、食事で積極的に摂りたい栄養素のひとつです。

牛乳や乳製品を食事に取り入れるとカルシウムを効率的に摂取できます。牛乳・乳製品が苦手という人は小魚、海藻、豆類、野菜などで補えるよう工夫してみましょう。

葉酸

葉酸はビタミンB群の一種で、ビタミンB12とともに赤血球の生成をサポートし、たんぱく質や細胞の生成を促進するはたらきを持ちます。胎児の発達にも欠かせないため、妊活時や妊娠時、授乳時には特に積極的に摂るべき栄養素のひとつです。のりなどの藻類や肉類のほか、野菜類ではブロッコリー、枝豆、芽キャベツなどに多く含まれます。

鉄分

鉄分は、赤血球に含まれ、体内に酸素を運搬する働きを持つタンパク質「ヘモグロビン」のほか、各種酵素の重要な構成成分です。レバーや納豆、小松菜、ホウレンソウなどの食材で摂ることができます。鉄分が不足すると貧血やイライラ感などを招くことがあります。

大麦若葉を含む青汁はこんな人におすすめ!

大麦若葉を含む青汁はこんな人におすすめ!

一口に青汁と言っても、その原材料はさまざま。大麦若葉以外に、ケールや明日葉を主体とした青汁も多く販売されています。下記のうちいずれかに当てはまる方は、大麦若葉を主な原材料とする青汁を食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。

妊娠を考えている女性

大麦若葉には、妊活や妊娠中に欠かせない栄養素が豊富に含まれています。葉酸や鉄分は胎児の発育や発達にも深く関わっているため、妊娠する前から不足がないよう意識して摂ることを心がけましょう。鉄の食事摂取基準による1日当たりの推奨量は18~49歳の女性(月経あり)で10.5 mgとされています(※)。

※出典:日本人の食事摂取基準(2020年版) P366

毎日スッキリしたい人

不溶性食物繊維を豊富に含む大麦若葉。不溶性食物繊維は分解されずに大腸まで届いてスムーズな排便を促し、おなかの調子を整えるのに役立ちます。

野菜不足が気になる人

大麦若葉を含む青汁は、栄養素がたっぷり含まれています。野菜の代わりにはなりませんが、いつもの食事にプラスして不足しがちな栄養素を手軽に補ってみてはいかがでしょうか。

また、体重が気になる場合は、食前に時間をかけて、ゆっくり青汁を飲みましょう。空腹感が軽減され、食べ過ぎ防止につながります。

青汁の飲み方や飲むタイミングについて詳しく知りたい方は、次の記事もぜひご覧ください。

関連記事:【管理栄養士監修】青汁のはたらき。 飲み方やタイミングについても紹介!
https://fb.fujiyaku-direct.com/shop/pages/health_information_article007.aspx

大麦若葉を含む青汁で、手軽に健康サポート!

大麦若葉は健康を維持するために欠かせない栄養素を豊富に含んでいます。ただし、青汁だけで身体に必要な栄養をすべて摂ることはできないため、一日三食バランスの良い食事を心がけながら、少しお腹がすいた時や、お風呂上りなどの好きなタイミングで青汁を飲んでみてはいかがでしょうか。

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監修者
當房清香
(国際中医薬膳師・薬事法管理者・調理師(ハラール認証)・医薬品登録販売者・フードコーディネーター2 級・マスターオーガニックコーディネーター・オーガニックコスメマイスター・加工食品診断士)

医薬品登録販売者として OTC 薬(市販薬)を販売する業務に就く傍ら、健康や薬に関する記事ライターとして活動。 調理師やフードコーディネーターの資格を保有し、更にはオーガニック・薬膳・食品添加物に関する資格も持っており、料理研究家。 「自分の未来は、現在カラダに取り入れているものでつくられていく」 ことを幅広い視点でお伝えしている。 元裁判所書記官であるが、妊娠・出産を機に転身し現在に至る。

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