【医師監修】チートデイとは?メリットや注意点、やり方を解説

【医師監修】チートデイとは?メリットや注意点、やり方を解説

チートデイとは、ダイエット中に設ける「好きなものを自由に食べてもいい日」を指します。チートデイは正しく行えば、ダイエットを促す効果が期待できますが、やり方によっては逆効果になることも。ここでは、チートデイのメリットや方法、注意点などを詳しく解説します。

  • チートデイとは?
  • チートデイのメリット
    • 基礎代謝の維持
    • ストレス解消
    • 栄養素の補給
  • チートデイのやり方
    • チートデイを設けるタイミング
    • チートデイの方法
    • チートデイにおすすめの食べ物
  • チートデイの注意点
    • 無計画なチートデイは逆効果
    • チートデイ当日は運動を控える
  • 無理は禁物!チートデイのやり方を正しく理解して、効果を得よう

チートデイとは?

チートデイとは?

チートデイとは、カロリー摂取制限を伴うダイエットにおいて、計画的に食事制限を解除し、一時的に摂取カロリーを増やす日のことを指します。英語の「cheat=だます、ズルをする」が名前の由来で、近年ではテレビ番組や著名人のSNSでも頻繁に取り上げられている、ダイエット手法です。

食事のエネルギー摂取量を減らすと、体重が減少しても、ある程度のところで停滞することがあります。これは脳が「身体が飢餓状態にある」と勘違いをして、エネルギーを体内に蓄えるよう指令を出すためです。

チートデイを設けることで、ダイエット中に脳が「飢餓状態」と認識して痩せにくくなることを避けたり、好きなものを食べることで、ダイエット中のストレスを適度に発散するねらいがあります。

チートデイのメリット

チートデイのメリット

ダイエット中のチートデイは、心身両方に良い作用をもたらします。主なメリットを見てみましょう。

基礎代謝の維持

食事制限により摂取カロリーが減ると、筋肉量や基礎代謝が落ちてしまうことがあります。基礎代謝とは、安静時(何もしていない時)でも生命を維持するために消費されるエネルギーのことです。チートデイを定期的に設けることで、カロリーを補い、筋肉量や基礎代謝低下の予防が期待できます。

ストレス解消

食事制限を行うと、「好きなものが食べられない」というストレスから、やけ食いやドカ食いをしてしまい、リバウンドを招きます。特にご飯やパン、麺類などの炭水化物を控える糖質制限は満腹感を得にくいため、途中で心が折れ、長く続かないという人も多いです。

計画的にチートデイを設け、制限を開放する日を作ると、ダイエットのモチベーションを保ちやすくなります。

栄養素の補給

ダイエット中は、食事が制限されることで、栄養バランスが偏りやすくなります。

特に、腸内環境を整える食物繊維や、ビタミン、ミネラルなどが不足しやすく、不足すると代謝が衰えたり、免疫力が低下したりすることで、健康が阻害されてしまうことも。チートデイを上手に取り入れれば、不足しがちな栄養素を補いながらダイエットを続けることができます。

チートデイのやり方

チートデイのやり方

食事の摂取カロリーを一時的に増やすチートデイ。見よう見まねで試すと身体に負担をかけてしまうこともあります。適切なタイミングを見計らって、適切な方法で実践しましょう。

チートデイを行うべきタイミングとやり方、チートデイにおすすめの食べ物を紹介します。

チートデイを設けるタイミング

チートデイは、ダイエットで停滞期が訪れた際に、週に1回の頻度から始めるのがおすすめです。

多くの場合、「ダイエット開始からおよそ1ヵ月後」や「5キロ以上体重が減少」した頃で、思うように体重が減少しない停滞期が訪れます。2週間以上体脂肪率が変わらないことや、今までよりも明らかに体温が低下しているなどの傾向が見られたら、それは代謝が低下しているサインです。

最初は週に1回ペースではじめ、その後はダイエットの進捗にあわせて2週間に1回、その後は月に1回とチートデイ実施の間隔を広げていきましょう。

チートデイの方法

チートデイは、中途半端に食べる量を増やすのではなく、一定以上のカロリーがあり、栄養価の高い食事を摂ることで効果を発揮します。基礎代謝量や体重をベースに、目安となるエネルギー摂取量を計算し、適量を摂るようにしてください。原則として何を食べてもOKですが、満腹以上の暴飲暴食は控えましょう。

チートデイにはストレス発散の目的もあるため、「好きなものを食べたい」「満腹になるまで食べたい」など、ストレスの原因に合わせてメニューを決めるのもおすすめです。摂取するエネルギー量は「体重×40~45kcal」がひとつの目安となります。

チートデイにおすすめの食べ物

チートデイの食事は好きなものを食べて問題ありませんが、バターやクリームなどの脂質を多く含む食事ばかりを選ぶことはあまりおすすめできません。炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルなど栄養バランスを意識しながら、十分にエネルギーを摂取することが大切です。

「糖質制限で炭水化物を抜いている」という人も、チートデイの一日だけはご飯やパン、麺類を含め好きな食事を摂りましょう。ステーキや焼き肉でタンパク質を補給する場合は間にサラダや焼き野菜を挟む工夫で食物繊維やビタミン、ミネラルを摂ると効率的です。また、甘いものを食べたい時は洋菓子よりも脂質の少ない和菓子や、ビタミン類も摂取できる果物を選ぶと良いでしょう。

チートデイの注意点

チートデイの注意点

チートデイの効果を高めるためにも、次の2点には注意が必要です。

無計画なチートデイは逆効果

チートデイは、普段からストイックに食事管理をしている人が、メリハリをつけて行うことが前提です。「今日は食べすぎちゃったからチートデイにしよう」というように、その時の気分やご褒美としてチートデイを行うのはNG。チートデイは計画的に行い、ダイエットのモチベーションを自己管理しましょう。

チートデイ当日は運動を控える

チートデイ当日にトレーニングを行うと、摂取した糖質がすぐにエネルギーとして消費されてしまうため、チートデイの目的である摂取エネルギー量の増加が相殺されてしまいます。また、いつもよりしっかり食べた後でトレーニングすると、心臓に負担がかかることもあるため、チートデイ当日のトレーニングは避け、身体を休めましょう。

無理は禁物!チートデイのやり方を正しく理解して、効果を得よう

ダイエット停滞期を乗り越えるために一日だけ食事制限を解除する「チートデイ」。普段からカロリー計算を徹底している人が実践してこそ、期待する効果が得られます。無理なダイエットは身体に負担をかけるため、食事制限やチートデイが自分自身に向いているかよく検討し、自分にあった方法で体重管理に取り組んでみてください。

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監修者写真

監修者
福井 美典  医師
(糖尿病専門医・抗加齢医学専門医・救急科専門医・総合内科専門医・栄養療法医・美容皮膚科医)

からだにやさしい血糖値コントロールを基本に、低糖質・高たんぱくの食事の大切さを、自ら栄養指導をおこなう。分子栄養学に基づき、不足栄養素を補うことで、からだの細胞を活性化させる治療法を取り入れている。
野菜ソムリエの知識を生かし、栄養素が効率良く摂れる食べ合わせを意識したレシピを考案。美容皮膚科診療においては、美容施術のみならず、栄養療法を基本としたインナーケアにも尽力している。

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