【管理栄養士監修】お酢と健康の関係とは?関係を種類別に解説

【管理栄養士監修】お酢と健康の関係とは?関係を種類別に解説

お酢の起源は古く、紀元前5000年前の古代バビロニア時代には存在していたようです。お酢は、酸味が唾液や胃液を分泌させ、食欲を増進させてくれるため、多くの料理で使われています。
今回は、それぞれのお酢の特徴や効果について紹介します。

  • お酢と健康の関係
    • 血圧
    • 血糖値
  • お酢の種類
    • 穀物酢
    • 米酢
    • 黒酢
    • リンゴ酢
    • ワインビネガー
    • バルサミコ酢
  • お酢のおすすめの摂り方
    • お酢のおすすめの摂り方
    • お酢の摂り方には注意が必要
  • お酢の特徴を活かして、健康に
 

お酢と健康の関係

お酢と健康の関係

お酢は、糖質を含む原料を最初にアルコール発酵させ、次に酢酸発酵させた、酢酸が主成分の液体調味料です。

お酢の主原料は、穀類や果実などさまざまありますが、造り方の基本は「お酒を造る工程の後に、酢酸発酵を加える」という流れです。そのような過程を通して出来上がるお酢にはどんな健康との関係があるのでしょうか。

血圧

お酢には、大さじ1杯程度のお酢を毎日継続して摂取することで、血圧の上昇を抑える効果があるとされています。お酢に含まれる酢酸がアデノシンに働きかけ、血管が拡がることにより、血圧の上昇がゆるやかになることで、血圧上昇の予防を期待できるでしょう。

血圧が高い状態が続くと、血管にも負担がかかるので動脈硬化の原因のひとつになり、脳卒中や心筋梗塞、腎臓病などのさまざまな疾患の原因になる恐れがあります。そのため、血圧のコントロールはとても重要です。

血糖値

お酢には、血糖値を上げにくくする効果があるとされています。

血糖値とは、血液中のブドウ糖の濃度です。血糖値が上昇すると、膵臓からインスリンが分泌されます。インスリンの助けを借りてブドウ糖は細胞に取り込まれ、エネルギー源として利用されます。血糖値の上昇が続くと、インスリンが十分に働けなくなり、糖尿病などの疾患に繋がる場合があるため注意が必要です。

また、血糖値が急激に上昇するとインスリンも多く分泌されます。そのインスリンによって余分なブドウ糖が中性脂肪に変化させる働きもあるため、肥満の原因にもつながります。お酢の摂取により血糖値の上昇を抑えることで、体が太りにくくなる効果が期待できるでしょう。

お酢の種類

お酢の種類

ここでは一般家庭でよく使われているお酢6種類を順番に解説していきます。

穀物酢

穀物酢は、麦や米などを原料とし、発酵熟成させて作られたお酢です。
アミノ酸やクエン酸が含まれており、疲労回復の効果が期待できます。すっきりとしたクセのない酸味が特徴で、幅広い料理に使えます。鶏肉や豚肉に穀物酢を加えた煮物はさっぱりした味が食べやすいと人気の料理です。

米酢

米酢は、穀物として米だけを原料として発酵熟成させて作られたお酢です。
穀物酢同様に、アミノ酸やクエン酸が含まれており、疲労回復の効果が期待できます。
穀物酢よりも酸味が強く、米のまろやかな風味が特徴で、すし飯や酢の物などの和食にも合います。

黒酢

黒酢は、米を発酵させてできたお酢で、米酢の一種です。
コクのある酸味があります。穀物酢・米酢同様、アミノ酸やクエン酸が含まれています。

リンゴ酢

リンゴ酢は、りんご果汁を原料とした果汁酢です。
フルーティーな酸味が特徴で、ドレッシングに使用される他、水で割ってドリンクとして飲むこともできます。他のお酢よりもカリウムが豊富です。

ワインビネガー

ワインビネガーは、ぶどうを原料として作られたお酢です。抗酸化作用があるポリフェノールが多く含まれています。
ぶどうの赤・白でビネガーの味の特徴は異なり、赤ワインビネガーはお肉の煮込み料理などに、白ワインビネガーは白身魚などの淡白な味わいの料理に合います。マリネの味付けなどにも最適です。

バルサミコ酢

バルサミコ酢は、ワインビネガー同様にぶどうを原料として作られたお酢です。ワインビネガーとは、製造方法が異なります。
ワイン用のぶどう果汁を樽で時間をかけて熟成して作ります。甘みやコクが特徴で、お肉の煮込み料理などに合います。

お酢のおすすめの摂り方

お酢のおすすめの摂り方

ここでは、おすすめの摂り方や注意点などを紹介します。

お酢のおすすめの摂り方

大さじ一杯のお酢を食事と一緒に摂取することで、食後の血糖値の上昇が緩やかになるとされています。また、お酢は水で割って飲むこともできます。その際はリンゴ酢や黒酢がおすすめです。市販品もあるため、料理が苦手な方はドリンクタイプのほうがお酢の摂取する習慣が付けやすいでしょう。ただし、糖質を多く含む食酢飲料もあるため、注意が必要です。

お酢の摂り方には注意が必要

美味しいお酢のドリンクは飲みすぎに注意が必要です。ドリンクに含まれる糖質を摂りすぎてしまう恐れがあるため、適量を意識しましょう。
また、個人差がありますが、お酢によっては毎日飲んでいると胃の調子が悪くなることがあります。体の調子を確認しながら摂取しましょう。
お酢は継続的に摂取することで、健康的に過ごすことが期待できます。そのため、日々の料理にお酢を摂り入れるのがおすすめです。
また、お酢を飲む際は胃・歯・喉を傷めないように水かお湯で5倍以上に薄めて飲むようにしましょう。

お酢の特徴を活かして、健康に

お酢は継続的に摂取することで健康的に過ごすことが期待できるため、日常から健康が気になる方にはおすすめです。まずは毎日の食事にお酢を取り入れてみましょう。お酢にはたくさんの種類があり、それぞれ味が異なるため、料理ごとにお酢を使い分けると良いでしょう

また、お酢は食事だけでなく、ドリンクとして摂取すると、習慣化しやすいでしょう。日々を健康的に過ごすためにも、お酢を日常に取り入れてみてはいかがでしょうか。

監修者写真

監修者
小川 沙織 管理栄養士

特定保健指導やアスリート向けの栄養指導、社員食堂や保育園の給食監修、また栄養学などのセミナー講師も経験。自分自身が生まれながら抱えていたアトピーなどのアレルギー体質を、食事で改善させた経験から、食と健康のつながりを 1 人でも多くの人に実感、体感して頂きたく、現在は栄養相談やセミナー、執筆などで様々な場所で活動中。そして家庭においては、1児の母として育児を日々奮闘中!

「【管理栄養士監修】お酢と健康の関係とは?関係を種類別に解説」をシェアしませんか?

すこやかナビ一覧へ